借金を返せない……失業中でも問題解決できるのか、横浜オフィスの弁護士が回答
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横浜は昔から貿易港として栄え、現在も日本の中でも特に繁栄している主要都市です。その一方で、悩みを抱えている方も少なくなく、自殺防止に行政も対策を講じています。日本ではなんと年間に2万人以上の自殺者がいます。そして、自殺の原因の第2位は経済・生活問題となっています。経済・生活問題の中には、おそらく借金を返せないことを苦に、死を選んだというケースもあるでしょう。
借金は、金額にもよりますが、定職に就いていれば返済できる可能性が上がります。しかし、体調不良により職を失ったなどのケースでは、さらに借金を重ねてどうにも返せないという事態にまで陥ってしまいかねません。そのような状況下であれば、だれしも心身共に追い詰められてしまうものでしょう。しかし、解決方法は必ずあります。
現在、職を失って借金を返せず、どうすればよいかさっぱりわからないとお悩みの方には、この記事がきっとお役にたつはずです。借金問題を解決して人生を再スタートできる方法について、横浜オフィスの弁護士が解説します。
1、借金が返せないときは債務整理を!
職を失って借金を返せなくなっていても、あきらめないでください。債務整理という方法で、借金問題を解決することができます。
債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があります。それぞれどんな手続きか、どのような方に向いているかについて解説します。
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(1)任意整理
任意整理は、当事者同士の話し合いで返済方法を変更し、その条件の中で完済を目指す方法です。たとえば、利息を免除して元本だけ返済する、借金を支払う期間を延長してもらって毎月の返済額を少なくする……などが可能です。
また、カードローンや消費者金融でお金を借りると利息がつきます。しかし、その利息を法律で定められた以上に払っていたという事実があれば、「過払い金請求」を行えることがあります。払いすぎていた利息分のお金を返還してもらうことで、借金の返済に充てることもできるかもしれません。弁護士に相談してみるとよいでしょう。
任意整理は以下のような方におすすめです。
●借金が少額
任意整理は利息を減らしたり、返済する期間を延長したりする整理方法です。したがって、おおよそ300万円を超える借金のある方には向いていません。借金が少額な方、少しずつであれば返せる方に向いている債務整理方法といえます。
●だれにもバレずに簡単に済ませたい
任意整理は、裁判所など公的機関での手続きが不要です。相手がすぐに合意してくれれば、短期間で簡単にできる手続きで、準備する書類も少なくて済みます。家族や職場にバレずに手続きを終わらせることもできるでしょう。
●特定の借金だけ返せることも
原則的には全ての借金を対象にする必要がありますが、場合によっては任意整理を行う対象の借金を選択できることもあります。車のローンや奨学金など、連帯保証人のある借金だけはしっかり返す前提で、返済の負担を減らすことができます。車を手放したくない人や保証人に迷惑をかけたくないという方に向いています。 -
(2)個人再生
個人再生は、裁判所に全債権者との間に入ってもらい、債務を大きく減らす方法です。
任意整理では利息を免除してもらえることはあっても、借金の元本は支払わなくてはなりません。一方、個人再生では元本を5分の1から10分の1まで減らせるケースがあります。ただし、債務は3年で返済を終えるのが原則です。
個人再生は以下のような方に向いています。
●多額の借金がある
個人再生なら最高で5000万円の借金でも整理できるケースがあります。
●住宅ローンが残っている
個人再生は住宅ローンについての特則があるため、住宅を手放すことなく他の借金を減らして返済していくことができます。ただし、ローンそのものはなくならない点に注意が必要です。
●安定した収入がある
毎月の安定した収入がなければ、裁判所が個人再生を認めません。会社員や安定した収入のある自営業者にはおすすめです。 -
(3)自己破産
自己破産は、裁判所に全債権者との間に入ってもらい、借金を免除してもらう方法です。任意整理も個人再生も一定の借金は残りますので、その支払いが困難な場合に自己破産を選ぶことになります。
自己破産は下記のような方に向いています。
●支払い能力がない
無職で収入がない方や、一定以上の財産がなく支払い能力がない方は自己破産に向いています。自己破産してしまえば、借金はなくなり返済する必要もなくなります。
●資格や職業で制限を受けない方
自己破産では、弁護士や司法書士など一部の資格や職業の方は、破産申し立てから免責決定までの間制限を受けます。
●ギャンブルや税金などの滞納がない
ギャンブルによる借金や税金滞納分など、一部の借金については自己破産が認められません。免責を認められない部分ではない借金であれば、自己破産によってリセットすることができます。
2、弁護士に相談すべき理由
債務整理にはいくつかの方法があります。自分がどの方法を選ぶべきかわからない、また、ひとりで手続きを行うのは不安だという方が多いでしょう。
そこで、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
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(1)弁護士を雇うメリット
借金を抱えている上に弁護士を雇う、ということに不安があるかもしれませんが、実は弁護士に依頼したほうが、早く借金問題が解決し、費用も時間も節約できる可能性があります。
なにより、弁護士が介入すると債権者は債務者へ直接督促をすることが禁止されているため、督促は一時的に止まります。それによって、今後のことを考える精神的な余裕も生まれるのではないでしょうか。
ただし、債務整理は司法書士にも行えます。それでも、債務整理を弁護士に依頼するメリットは以下のとおりです。
●債務整理の内容に制限がない
司法書士が代理人として債務整理を行える範囲は限られています。借金額が140万円までの場合だけに限られます。
弁護士であれば、借金の額に関係なくあなたの代理人として活動することが可能です。借金額が140万を超えても、引き続きあなたの代理人として債務整理を行います。
●弁護士にしかできない手続きがある
個人再生や自己破産を行うことになったら、司法書士は、書面作成などができるだけで、「代理人」になることはできません。そのため、司法書士は裁判所での審尋には参加できません。しかし、弁護士であれば「代理人」になることができるため、審尋への参加が可能です。
費用面で司法書士のほうがかからないと感じたとしても、別途弁護士に依頼することになれば、費用も時間も多重にかかってしまうことになるでしょう。借金問題は最初から弁護士に相談することをおすすめします。 -
(2)費用の目安
弁護士に債務整理を依頼する場合にかかる費用は、個々のケースで異なります。借金をしている方の状況、選ぶべき手続きは個別のケースによって変わるためです。それでも、ある程度の目安をあらかじめ知っておきたいと思うことは当然のことです。
ベリーベスト法律事務所であれば、ホームページで費用を明示しています。ぜひ参考にしてください。
https://saimu.vbest.jp/fee/
費用について疑問や不安があれば、まずはお問い合わせください。
3、債務整理のデメリット
債務整理には借金を整理し、生活を立て直せるという素晴らしいメリットがあります。しかし、気軽に行える手続きではありません。当然ですが、デメリットがあることも知っておきましょう。
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(1)信用情報機関に登録される
信用情報とは、金融機関がお金を貸す際に参考にする個人情報を指します。たとえばローンやクレジットの契約内容や返済状況、借りたお金の残額などの情報が掲載されています。
債務整理をすると信用情報を管理している信用情報機関へ事故情報として登録されます。いわゆるブラックリストといえばわかる方もいるかもしれません。すると、ローンやキャッシングなどで新規にお金を借りられなくなる場合があるので注意が必要です。 -
(2)お金がかかる
債務整理は法的な手続きです。無料で対応することはできません。個人でやろうとしたとしても、裁判所に支払う費用がかかりますし、思うような結果とならないでしょう。弁護士への報酬など、一定の出費は必要になります。
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(3)準備と手続きに時間と手間がかかる
債務整理をするとなると、借金残高のわかるものや契約書、明細書などを、金融機関から取り寄せをする場合もあります。裁判所に申し立てをするために必要な書類を作成するのにも、準備をしなければなりません。時間と手間がかかることを理解しておきましょう。
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(4)官報に掲載される
裁判を通じた手続きである自己破産や個人再生をした場合は、国の広報誌である官報に名前が掲載されます。
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(5)一定の仕事ができなくなる
自己破産をすると、資格の必要な仕事や公的な仕事は一定期間できなくなります。ただし、一時的にできないだけで、制限がなくなれば仕事をすることは可能です。
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(6)保証人への影響
保証人がいて借金をしている場合、債務整理をすると債権者が保証人に借金を取り立てることがあります。なるべく影響が小さくなる方法を、あらかじめ考えておくようにしましょう。
4、まとめ
職を失って借金を返せない状態になると、だれでもどうしたらよいかわからなくなります。だからといって、何も行動を起こさなければ状況は悪くなる一方です。最悪の道を選ぶ前に、ぜひ、債務整理を検討してみてください。
それにはまず、弁護士に相談することをおすすめします。職を失って借金が返せないとお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所 横浜オフィスまでお気軽にご相談ください。借金問題の対応経験が豊富な弁護士が、全力でサポートします。
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