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奨学金の返済が滞ってしまった! 弁護士が教える法的対策とは?

2022年01月20日
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奨学金の返済が滞ってしまった! 弁護士が教える法的対策とは?

独立行政法人日本学生支援機構、通称「JASSO」がおこなう奨学金制度は、高校卒業後の進学を経済的な理由であきらめることのないよう、在学中の生活を支えることを目的に創設されました。

多くの学生が活用している奨学金制度ですが、昨今の不況のあおりを受け、返済不能に陥る人も増えています。奨学金の利用状況によっては、大学や専門学校を卒業した時点で数百万円単位の借金を背負うわけですから、返済が容易でないことは想像に難くありません。

もし、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度を利用していて、奨学金の返済に困ってしまった場合、まずは何をすべきでしょうか?また、法的な解決方法はあるのでしょうか?ベリーベスト法律事務所 横浜オフィスの弁護士が解説します。

1、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度とは?

日本学生支援機構(JASSO)による奨学金制度は、経済的な事情によって進学・就学が困難な学生を支えてきました。まずはJASSOの奨学金制度の概要や、現在抱えている問題点について知っておきましょう。

  1. (1)奨学金制度の概要

    奨学金制度は、給付型と貸与型の2種類あります。給付型は授業料等の返済は不要ですが、貸与型は返済が必須であり、ごく簡単にいえば「学生本人が名義人となる借金」といえます

    JASSOの貸与型の奨学金制度には、第一種と第二種とがあります。

    • 第一種……無利息。一定の家計基準・学力基準を満たした学生・生徒が対象。
    • 第二種……上限年利3%(在学中は無利息)。第一種よりもゆるやかな審査基準。


    なお、貸与額は第一種・第二種の区別によって異なります。

    第一種では、学校の種別や通学方法によって貸与額が異なり、たとえば国公立大学に自宅から通学する場合は2万円・3万円・4万5000円のいずれかを選択することになります。

    第二種では、大学・短期大学では2万円から12万円までの間で1万円刻みを自由に設定することができ、大学院では5万円・8万円・10万円・13万円・15万円のいずれかを選択可能です。

    第二種でも在学中は利息が加算されることはありませんが、卒業または途中で退学した場合は貸与が終わった次の月から数えて7か月後から返済が始まります。大学の卒業は3月なので、一般的には卒業した年の10月から返済が始まると考えればよいでしょう。

  2. (2)返済不能に陥る人が増えている

    もし最低貸与額2万円の奨学金を大学に通う4年間続けた場合、2万円×48か月で96万円の返済義務を負うことになります。
    貸与利率3%と仮定して月賦返還方法で返済する場合、月々約9300円を10年かけて返済します。

    1か月に約1万円の返済があるということは、収入が少ない新社会人にとって楽な話ではありません。また、奨学金の制度自体をよく理解しておらず、返済が必要だという認識がなかったという人や、大学を卒業しても就職難で収入を確保できないという人もいるでしょう。

    奨学金を「返済できない」滞納問題は、卒業後の学生が多額の借金に苦しめる社会問題となっています。

2、奨学金の返済に困った場合の対処法

もし、あなたが奨学金制度を利用していて、返済が難しい状況に陥ってしまった場合は、どのような方法をとるべきなのでしょうか?

  1. (1)もっとも危険なのは放置すること

    奨学金の返済が滞ってしまったときに一番してはいけないのは「放置」です。

    JASSOからの通知を読まずに捨てしまったりすると、返済の意思がないと判断されかねません。返済が滞るとJASSOの活動が阻害されてしまうため、強制執行によって給与を差し押さえられてしまう可能性もあるのです

  2. (2)まずはJASSOに相談する

    JASSOでは、返還できない方に対して、柔軟な救済措置を設けています。

    まずは「返還期間の猶予」です。
    収入が少なく生活が困窮している、失業中である、病気や怪我で就労できないなどの理由があれば、返還期間を最長で10年間まで猶予してもらうことができます。ただし、これはあくまでも猶予であり、その間も利息が発生するので注意が必要です。また、収入減などの原因が解消されれば、しっかりと返済を再開する必要があります。

    もうひとつが「減額返還制度」です。
    減額返還制度とは、月々の返済額を減らして返済を続ける方法です。こちらも返済額の総額が増えるわけではなく、利息も発生し続けます。月々の返済は楽になりますが、それまでに遅延・延滞がないことや、口座振替によって返済していることなど、一定の条件があります。

3、奨学金の返済は“債務整理”で負担を軽減できる


奨学金も借金のひとつです
そのため、返済に窮する場合には、法的な手続きによって、債務整理をすることができます

債務整理は主に、任意整理・個人再生・自己破産の3つの方法があります。収入や借金の額に合わせて債務整理を活用すれば、返済額の圧縮や元金の減額によって、返済の負担が軽くなることが期待できます。

  1. (1)任意整理

    任意整理とは、貸金業者と直接交渉し、将来発生する利息をカットしたり返済期日を延長するなどして、月々の返済額を圧縮する手続きです。裁判所を介さないため、ほかの債務整理と比べると手続きの期間が短く費用が抑えられるというメリットがあります。

    任意整理では奨学金の元金を圧縮することはできませんが、毎月の負担を減らして完済する手助けとなりうるでしょう。

  2. (2)個人再生

    個人再生とは、裁判所に提出した返済計画案を守りながら、原則として3年の期間内に無理なく返済を続ける手続きです。借金の額によりますが、元金を5分の1程度にまで減らせる可能性があります。

  3. (3)自己破産

    自己破産とは、預貯金やマイホームなどの資産を整理して借金返済にあてることで、残りの借金を帳消しにできる方法です。

    奨学金の月々の貸与額が10万円程度だった方なら、大学4年を卒業した後の返済額は400〜500万円程度になるため、返済は容易ではありません。さらに滞納して利息がかさんでしまえば、大きな借金となって収入だけでは返済できない状況になってしまうでしょう。自己破産は、生活を再建する上でとても有益な手段です。どうしても返済できない場合は、新たな借金をせず、まずは弁護士に相談してみましょう

4、まとめ

経済的な事情で進学をあきらめざるを得なかった人が、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度のおかげで進学できたという実例はたくさんあります。なお、給付型と呼ばれる返済義務のない奨学金制度もありますが、給付額は最高で約5万円となっており、状況によっては、貸与型との併用は避けられないケースもあるでしょう。

もし、奨学金の返済が苦しく、返済が滞ってしまうようなら、まずはJASSOに連絡して猶予や減額などの手続きをとりましょう。滞納が続いて返済が難しくなった場合は、弁護士に相談して債務整理による負担軽減を目指すのが賢明です。

ベリーベスト法律事務所 横浜オフィスでは、債務整理の手続き実績が豊富な弁護士が親身にサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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