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「明日から来なくていい」は解雇? パワハラにあたる場合の正しい対応

2020年10月21日
  • 不当解雇・退職勧奨
  • 明日から来なくていい
「明日から来なくていい」は解雇? パワハラにあたる場合の正しい対応

企業などに労働者として勤めている場合、勤務成績がよくないなどの理由で、明日から来なくていいと言われてしまうことがあります。これは一般には解雇を想定させるような発言ですが、実際には使用者が労働者を解雇するのは簡単ではありません。

横浜地方裁判所においても、企業の解雇が要件を満たしていないので無効であるとする判決が、平成18年10月や平成23年1月にでています。

明日から来なくていいという言葉は漠然としているため、解雇の意味だとしても不当解雇ではないのか、本当に行かなかったらどうなるのかなど、さまざまな疑問が生じてきます。

そこで今回は、明日から来なくていいと会社に言われた場合の対処法について、ベリーベスト法律事務所 横浜オフィスの弁護士が解説していきます。

1、「明日から来なくていい」と言われたら

  1. (1)「来なくていい」のとらえ方

    明日から来なくていいと言われた場合、クビだという意味に受け取る方も多いでしょう。しかし、「明日から来なくていい」という言葉は、さまざまな解釈が可能です。

    たとえば、

    • 業務命令としての言葉
    • 解雇と同じ意味の言葉
    • 労働者をどう喝するパワーハラスメントにあたる言葉

    などです。

    実際に、「明日から来なくていい」という言葉をめぐって起こされた裁判例を、以下にご紹介します(津地裁伊勢支部平成31年3月28日判決)。

  2. (2)「来なくていい」と言われた裁判例

    伊勢市内のテーマパークで雇用されていた労働者2名が原告となり、テーマパークの運営会社を被告として、労働契約に基づく労働者としての地位の確認などを求めた事例です。

    被告会社の人事部長が労働者Aに対して「翌日から出社しなくて結構である」との言動をし、労働者Bに対しては「翌日から来なくてよい」との発言をしました。

    会社側は労働者Aに対しては解雇を言いわたした、労働者Bに対しては退職の合意が成立したと主張しましたが、原告側は解雇も退職合意も成立していないとして、労働者としての地位の確認や未払いの給与分の支払いを求めました。

    津地裁は判決において、両者とも解雇や退職合意は成立しておらず、契約に基づく労働者としての地位は失われていないこと、会社が解雇として取り扱った期間の未払い賃金を請求する権利があることを認めました。

  3. (3)裁判の判決からわかること

    この裁判で、津地裁は労働者A・Bが会社に出勤しなくなった理由は、人事部長が翌日から出勤しなくていいと指示したことによるものと判断しました。

    つまり、「明日から来なくていい」という発言を、明日から出勤しなくていい旨の業務上の指示であるとみなしたのです。

    従って、労働者は出勤しなくていいという使用者側の指示に従っただけであり、労働者としての地位を失っていないだけでなく、指示に従って出勤しなかった期間についても給料を支払わなければならないと判断したのです。

    津地裁の裁判例は、個別なケースについての判断であり、明日から来なくていいという言葉が、どのようなケースにも業務上の指示に当てはまるとしたわけではありません。

    しかしながら同判決からは、明日から来なくていいという発言は、使用者側と労働者側では異なる意味に解釈できることが伺えます。そのため、明日から来なくていいと言われた場合は、まずはその発言がどのような意味で言われたかを、背景を含めて明らかにすることが重要です。

2、パワハラの意図がある場合にすべきこと

  1. (1)パワハラとは

    パワハラはパワーハラスメントの略称です。社長や上司など、一般に社会的に地位の強い者が権力や立場を利用して嫌がらせをすることです。

    職場におけるパワハラとは、同じ職場で働く他者に対して、地位や人間関係などの職務上の優位性を背景とし、適正な業務の範囲を超えて、精神的な苦痛を与える行為や、職場の環境を悪化させるような行為です。

    職場におけるパワハラに該当するかどうかは、以下の3点が重要です。

    • 職務上の地位や優位性を利用していること
    • 適正な業務の範囲を超えた指示・命令であること
    • 相手に著しい精神的苦痛を与えたり、職場の環境を害したりすること
  2. (2)「来なくていい」はパワハラか

    解雇したいという意思表示ではなく、単に乱暴な言動として明日から来なくていいと言った場合、発言がパワハラに該当する可能性があります。

    明日から来なくていいという言動が職場におけるパワハラに該当するかについて、先ほどの3点から検討してみましょう。

    たとえば、社長、上司、人事など、相手を解雇しうる立場にある者が言った場合、職務上の地位や優位性を利用しているという要件に該当する可能性があります。

    次に、解雇をしたいという意思表示ではなく、腹を立てたことの腹いせに明日から来なくていいと言った場合は、たんなる嫌がらせとなる可能性があります。つまり、適正な業務の範囲を超えた指示・命令に該当しうるものです。

    最後に、相手に著しい精神的苦痛を与えたり、職場の環境を害したりする効果があるかが問題になります。この点、同じような言動を何度も継続したような場合には、該当する可能性が高くなります。

  3. (3)パワハラに該当する場合の対応

    明日から来なくていいという言動がパワハラに該当する場合、まずは相手にその旨をきちんと伝えることが重要です。社長である、上司であるなどの理由から、この程度の言動であれば許されると誤解している場合があるからです。

    ただし、上司であるため言い出しにくい、勇気を出して訴えても相手がエスカレートした等の場合、自力で交渉を続けるのはハードルが高いでしょう。その場合は、労働組合や労働基準監督署に相談する、弁護士に相談するなど、労働問題の解決実績のある第三者に相談することがおすすめです。

3、解雇の意図がある場合にすべきこと

  1. (1)解雇は簡単にはできない

    「明日から来なくていい」という言葉が解雇の意味であっても、会社は簡単には労働者を解雇できないことを知っておきましょう。

    普通解雇に必要な基本的な条件は、

    • 客観的かつ合理的な理由
    • 社会通念上相当な方法であること

    の2点です。

    客観的かつ合理的な理由としては、会社が求める能力が不足している、遅刻が多い、などの理由だけでは該当しません。客観的にみて職場の利益や秩序に影響があり、改善のための配置転換、指導、訓練などを行ったという実績が会社になければ、不当解雇とされる可能性が大きいでしょう。

    また、条件を満たしていても業務上のケガや病気、産前産後の休業およびその後30日間の解雇は認められません。

  2. (2)解雇予告と解雇予告手当

    もし解雇された場合でも、労働基準法にのっとり解雇予告が行われている必要があります。

    解雇予告とは、労働者を解雇する場合、会社は原則として解雇の30日以上前に労働者に対して解雇を予告しなければならないとする規定です(労働基準法第20条)。

    もし、30日以上前に解雇予告をせず解雇をする場合、解雇までの残日数に応じて金銭を支払わなければなりません(労働基準法第20条2項)。これを解雇予告手当と言います。

    解雇予告手当の算出は以下のとおりです。
    1日の平均賃金×30日に満たない不足分の日数

    つまり、明日から来なくていいと言われて即日解雇された場合、少なくとも30日分の解雇予告手当が支払われる必要があります。

  3. (3)退職勧奨はあくまで任意

    前述のとおり、会社が解雇をするのは簡単ではなく、裁判所から不当解雇とされるケースも少なくありません。そこで、「明日から来なくていい」という言葉が退職勧奨の意味で用いられる場合があります。

    退職勧奨とは、会社を退職してくれるように労働者にお願いすることです。あくまでお願いなので、退職するかどうかは労働者の意思にゆだねられています。

    会社に勤務し続けたい意思があれば、退職勧奨をされても退職しない旨をはっきりと表明することが重要です。その場の雰囲気にのまれて同意したり、言葉に従って出勤しなかったりすると、退職に同意したものとみなされる恐れがあります。

4、弁護士に相談したほうがよいケース

  1. (1)何度も「来なくていい」と言われる場合

    「明日から来なくていい」の言動を繰り返されている場合、悪質なパワハラに該当する可能性があります。労働組合などに相談して改善すればよいのですが、改善がみられない場合は弁護士への相談も検討しましょう。

    悪質なパワハラによって精神的苦痛を受けた場合、また、パワハラによって体調を崩したりうつ病になったりしたことが明らかな場合は、損害賠償を請求できる可能性があります。

  2. (2)出勤を拒否されている場合

    単に「明日から来なくていい」と言われただけの場合には、法的には解雇が成立していない場合がほとんどでしょう。その場合、労働者は会社に出勤して勤務し、賃金を受け取る権利があります。

    ところが、会社によっては労働者を退職に同意させようと、出勤を認めない場合があります。たとえば、出社しているのにタイムカードを押させないなどです。

    抗議をしても会社が悪質な拒否を続ける場合は、早期に弁護士に相談しましょう。

  3. (3)不当解雇の可能性がある場合

    「明日から来なくていい」と言われ、翌日出社しなかったところ、退職に同意したとみなされ解雇されてしまった場合などは、不当解雇である可能性が高いケースです。

    不当解雇として争うためには、適切な法的主張や証拠集めなどが重要です。法的知識のない個人で解決するのは困難なため、弁護士の力を借りるのもひとつの方法です。

5、まとめ

「明日から来なくていい」という言葉は複数の意味に解釈できるので、まずはどのような意図で言われたかを確認することが重要です。

解雇の意味で言われた場合でも、会社が労働者を解雇するには条件があり、労働基準法の規定にのっとり解雇予告や解雇手当が支払われる必要があります。

また、退職勧奨の意図で言われたケースであれば、退職の意思がない場合ははっきりと伝え、相手に退職に同意したと思わせないことが大切です。

なお、何度も繰り返して言われるようなケースはパワハラに該当する可能性があります。

「明日から来なくていい」などの言葉によってトラブルになってしまった場合は、ベリーベスト法律事務所 横浜オフィスにご相談ください。労働問題の解決実績が豊富な弁護士が丁寧にお話を伺い、解決に向けて全力でサポートいたします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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